日本写真界の新世代を代表する象徴的存在であるホンマタカシ氏は、東京の郊外を題材とした作風で知られ、1998年には本作で第24回木村伊兵衛賞を受賞しました。
この写真集は、ホンマ氏の写真表現の方向性を決定付けた、その出発点ともいうべき写真集で、駐車場や住宅地、団地の中庭といったどこにでもある東京郊外の風景と、そこで今育っている子供たちを淡々とした独特のタッチで撮影し、劇的な展開を一切排除した、日常の中のストイックなまでのすべてをそぎ落とした剥き出しの”リアル”が淡々と広がっています。
ホンマ タカシ (1962- 東京・音羽生まれ)
1982年 日本大学芸術学部写真学科入学
1984年 広告制作会社ライト・パブリシティの募集に応募。
1985年 ライト・パブリシティ入社。大学在籍中の入社は篠山紀信以来。
1989年 この年創刊された雑誌「CUTiE」にカメラマンとして参加。
1991年 6年間在籍したライト・パブリシティを2月に退職。ロンドンへ。以後、ロンドンと東京を行ったり 来たり。雑誌「i-D」を中心に活動。
1993年 年末に帰国。以後日本を舞台にする。
1999年 木村伊兵衛賞受賞。
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- 2008/07/08(火) 07:49:10|
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過剰な演出を目的とするわけでもなく、過小な表現も必要としない、まさに等価としての意味合いを必要とされる標本という存在。
その等価としての標本をストイックなまでの技術力で写し取った上田義彦の力と感性は見事というほかない。
この写真集は、「東京大学コレクション」として定着してきた同名の展覧会が、東京大学130周年を迎える特別展示として行われた「鳥のビオソフィア――山階コレクションへの誘い」展にあわせて作成されたものである。
この展示は、鳥類学者山階芳麿博士(1900-1989)の学術遺産を基に、1942年に創設された財団法人山階鳥類研究所との共同の展示であり、この研究所は鳥に関する資料・情報の一大宝庫として知られている。100点あまりの模式標本(タイプ標本)を含む、東アジア・太平洋地域他産鳥類の剥製・骨格・巣・卵、液浸等の標本69,000点、国内外の鳥類関連文献39,000点など、研究所に蓄積された鳥類学コレクションの収蔵量は、文字通り、国内随一、世界的にもまれに見る水準に達している。
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- 2008/07/03(木) 06:29:48|
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”植田調”とも称された植田正治の写真群。
しかしこの写真集、自分のいちばん身近なもの”家族”を撮ったまさに植田にとっての『僕のアルバム』。
とてもやさしい目線で撮られていて新しい植田正治の世界を見た気がしました。
表紙は、正治が家業をそっちのけで作品つくりに没頭するなか、3人の子供を抱えながら家業の写真館を切り盛りしていた奥様です。
きっといろいろと苦労されたのでしょうが、いい表情で写っています。
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- 2008/06/28(土) 08:04:34|
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大気のない状態=さえぎるものが何もないというのはこれほどまでに美しいことなのか?!
その解像性の凄さに思わず息を呑みました。
月面着陸を果たしたときに撮影されたと思われる探査用の写真群は、冷たくもひそやかな宇宙空間の質感を見事にそして克明に表現しています。
この撮影があくまで調査として美的な観点から行われていないから故に、余分な要素が極限まで削ぎ落とされ、かつ純粋な美しさが浮かび上がってくるという不思議な逆転現象。
いままで、たくさんの月面の写真を見てきましたが、これほどまでに感動につつまれたのは初めての経験でした。
みなさんにもぜひ、この感覚を共有していただきたいと心から思います。
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- 2008/06/24(火) 09:38:03|
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この写真集月光浴というタイトルで想像がつくかもしれませんが、全編月明かりだけで撮影されています。夜間撮影というのはよくありますが、それは街灯などの照明が光源になっていることがほとんどです。
しかし、この月明かりというのはなんともやさしくそして少しひんやりした、まさに夜の光で大地を照らしています。
じつはこの著者の石川賢治さんの個展を10年位前に見たことがあります。
当時まだ写真をはじめて1、2年目くらいのひよっこだったのですが、その幻想的な世界はかなりの衝撃でした。記憶が確かならば、たしか会場の照明も写真のようにほのくらいブルーにしてあり、作品世界とリンクしてとてもいい雰囲気でした。
今度いつあるか分かりませんが、また機会があればぜひ見てみたい作品のひとつです。
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- 2008/06/20(金) 06:03:21|
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荒木経惟の世界のある意味シンボルのひとつともいえる秋桜子。
17歳の時に初めて写真を撮られ、以来荒木氏のモデルを続けている。この写真集は、ロンドン留学から帰った際撮影したヌード写真を機に、それまでの写真をまとめたもので、1人の女性が成長していく様が荒木経惟独特の表現で刻まれています。
名前の由来は、撮影中手にしたコスモスが印象的だったからということだが、以来それは彼女の芸名ともなり、現在女優としても活躍中です。
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- 2008/06/15(日) 07:23:49|
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絵画的に洗練された完璧な構図、一瞬を逃さない確かな感覚。20世紀を代表する天才写真家アンリ・カルティエ=ブレッソン。
彼はライカの名手で、1947年にはロバート・キャパ、デヴィッド・シーモア、ジョージ・ロジャーと共に
国際写真家集団「マグナム・フォト」を結成し、その写真界における功績は計り知れないものがあります。
この映像作品は、そんなブレッソンの軌跡をドキュメンタリーとしてまとめたもので、本人が代表作のおおくを紹介しています。2004年に死去した彼の足跡を振り返り、
その成し遂げた意味の大きさを実感させてくれます。
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- 2008/05/31(土) 07:15:35|
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日常に含まれる非日常的なシーンを実に克明に捉えるWolfgang Tillmansの写真集。
非現実的ではあるが、作為的ではなく、その気負いのない非現実感がより日常とはかけ離れた感覚を生み出すという
実に不思議なパラドックスが面白い。
2004年におこなわれた東京オペラシティでの展覧会はいわばティルマンズの傑作選のような展示で、
今でも記憶に残るすばらしい展示でした。
そんな
ティルマンズの才能の片鱗を垣間見れる1冊です。
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- 2008/05/20(火) 09:08:54|
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ナイキを身に着けたモデルを10人の女性写真家が撮りおろすという変り種の写真集。
雑誌などでよく見かける
アミタマリ、市橋織江、田尾沙織、東野翠れんなど、いまノッている若手写真家が勢ぞろい。
そして、モデルたちも豪華で、
宮崎あおいや、上野樹里、木村カエラ、小林涼子などが登場。
しかし、女の子元気ありますね〜! どのポートフォリオもファッション雑誌風でありながら、充分に楽しめる内容になっています。巻末には
撮影風景のスナップもついていて、プロの撮影の現場がどんな雰囲気で進行しているのかが伝わってきて、なかなかいいつくりになっています。
このなかに藤原江理奈さんという方がいて、確か
10年ほど前に写真新世紀で優秀賞を取ったかたなのです。正直当時の受賞作は”どうなの???”と思っていましたが、今回久しぶりに作品を拝見して、しっかりプロとして活躍されているな〜と感心しました。当時の写真から
その才能を見抜いたアラーキー(確かアラーキー選だった)はサスガです。
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- 2008/05/07(水) 07:36:30|
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最近、ふっと思い出して急に見てみたくなり、amazonを探してみると、『生きている』は重版を重ね10年以上たった今もなお市販されていた。
”写真集なんて出たときに買っておかないともう2度と買う機会なんて訪れない”それが、日本の写真集事情。10年ほど前、梅田の古本屋で森山大道の『光と影』の帯つきの初版本が3800円で売られているのを見つけたときは思わず手が震えた(今じゃプレミアで10万くらいします)。
だから、4版も重ねるというのは、並大抵のことではありません。
初版のときから、写真集はそのままで、ぼくだけが年を取っただけなのに、当時とはまた違った感じ方をこの写真集から受けるようになりました。それはノスタルジックな郷愁のようなもので、この写真集のよさがよりぼくの心に届くようになっていました。
こちらの距離感がかわっただけなのに、写真集そのものの質がかわってしまう。まさに写真集は『生きている』のだな、と妙に納得してしまいました。
『MAP』により木村伊兵衛賞を受賞した佐内正史とアートディレクター町口覚のコンビは当時から健在です。
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- 2008/05/03(土) 02:54:00|
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